日本航空が、古着を原料としたバイオ燃料の製造に挑戦していることをご存知でしょうか。バイオ燃料とは、CO2の削減に効果があるとされていて、環境に良い燃料なのです。
また、古着からバイオ燃料を作り、その燃料でジェット機を飛ばすことを目標にしています。
そこで、今回は日本航空が古着でジェット機を飛ばす計画について、古着を集めてバイオ燃料を作ることについて、プロジェクトができたきっかけ、テストフライトについてご紹介します。
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日本航空が古着でジェット機を飛ばすことを計画
日本航空がベンチャー企業2社と組み、古着10万着から作ったバイオ燃料でジェット機を飛ばす計画を進めています。
バイオ燃料は、環境に優しいエネルギー源ですが、トウモロコシの実などを原料に使うのが一般的なので、食料不足に繋がる懸念があるのです。
しかし、今回の試みでは不要な古着の綿繊維から燃料を作るという、日本初の技術を活用しているので、食料供給と競合しないバイオ燃料普及のきっかけになると期待されています。
古着を集めてバイオ燃料を作る
日本航空は、まず古着を集めるためにリサイクルイベントなどで回収しました。すでに古着を集めることは終了しており、現在はジェット燃料を作っている段階です。
【#パラスポーツパーク in #Parafes2018】
日本航空ブースでは手形や足形を集めて病気や障がいを抱える子ども達を応援する #ハンドスタンプアートプロジェクト を開催中!
また #JAL バイオジェット燃料フライト企画では皆様の古着を絶賛回収中です!古着を原料にした燃料で飛行機を飛ばしましょう✈️ pic.twitter.com/mLI3y2L1X6
— 【公式アカウント】パラ駅伝 / ParaFes (@parasapo_event) 2018年11月23日
回収した古着の綿を原料にして、バイオ燃料を製造しています。集めた古着の綿繊維を微生物に発酵・分解されて、ジェット機の燃料となるイソブタノールを製造する計画を進めています。
また、燃料の完成は2019年夏頃が予定です。地球温暖化対策が求められる中で、バイオ燃料は二酸化炭素を多く排出する石油などの化石燃料に替わるエネルギー源として注目されています。
しかし、バイオ燃料はトウモロコシやサトウキビなどの作物を主な原料としているので、発展途上国などでも食糧不足を助長しかねないとの懸念もありました。
そこで、世界の企業は食料供給を妨げないようなバイオ燃料を開発することでしのぎを削っているのです。
プロジェクトができたきっかけ
プロジェクトができたきっかけは、都市ゴミ由来の燃料で車を走らせる日本環境設計のイベント協力でした。このように、身近なものを燃料として飛行機を飛ばすことができれば面白いと思ったそうです。
古着という身近なものが燃料になるという意外性に加えて、参加者も環境問題が自分事になりやすいでしょう。普及に向けて、一般の人々の理解が必要なので、機内誌やフェイスブックなどで告知していく予定となっています。
2020年のテストフライトが目標
2020年中にバイオ燃料を使った日本初のチャーターフライトに挑戦する予定です。また、衣料品の回収に参加した人の中から、抽選でこのテストフライトに招待する予定もあります。
そして、2030年には商業生産にこぎつけたいという意向もあります。そのままでは捨てられるはずの古着が、バイオ燃料として活用することができれば、とても有益な試みでしょう。
まとめ
さて、今回は日本航空が古着でジェット機を飛ばす計画について、古着を集めてバイオ燃料を作ることについて、プロジェクトができたきっかけ、テストフライトについてご紹介しました。
2020年のテストフライトも成功すれば、今後古着を原料としたバイオ燃料が飛行機の燃料として使われるようになるかもしれません。また、バイオ燃料は環境に優しいエネルギーと言われていますが、一方で食糧不足の懸念があります。
そのため、もし古着からバイオ燃料を作ることが成功すれば、食料供給にも影響がなく、また環境にも良い燃料が出来上がるでしょう。
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